採用するスタッフは経験者、未経験者、どちらがいい?

2021.06.23 #人材採用#開業ノウハウ公開


障害福祉施設を展開するにあたり、施設基準や人員配置基準など満たすべき基準は多く存在します。

各施設には、生活支援員や職業指導員などのさまざまな職種が複数名所属することになるでしょう。

しかし、採用する際、スタッフの経験の有無を考慮に入れるべきか悩むことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、障害福祉施設の中でも共同生活援助(障害者グループホーム)、就労継続支援A型、就労継続支援B型、生活介護の4種類のスタッフについて重点的に解説してきます。

スタッフの活躍場所

障害福祉施設には、生活支援員や職業指導員などのスタッフが複数名在籍しています。

スタッフの主な役割は、障害をもつ利用者が日常生活や社会生活を円滑に行うための支援・指導です。

障害者グループホーム

障害者グループホームは、障害をもつ人が社会性を持ちながら共同生活を送るための場です。

世話人配置は障害者グループホームの種別に関わらず必須ですが、生活支援員の配置は種別と障害支援区分により異なります。

事業所が介護サービスを提供する「介護サービス包括型」、常時介護サービスを提供する「日中サービス支援型」では、利用者の障害支援区分に応じた生活支援員の配置が必要です。

一方で、外部の介護事業所を利用する「外部サービス利用型」では、生活支援員の配置は必要ありません。

まとめると下記の通りです。

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「障害福祉施設だから」という理由で、すべてのグループホームに生活支援員が必要だという訳ではなく、障害支援区分に応じて配置基準が定められているという点がポイントです。

就労継続支援A型およびB型事業所

就労継続支援施設は、障害をもつ人たちの就労希望をサポートする福祉事業です。

A型およびB型事業所では、職業指導員と生活支援員の両者の人員配置が必要で、その総数は、常勤換算で利用者数を10で除した数になります。

また、職業指導員も生活支援員も1人以上は必須で、常勤も必要になります。

生活介護

生活介護は、国が主体の給付サービスである「自律支援給付」の中に位置する福祉サービスです。

生活介護を担う生活支援員は、障害支援施設や生活介護事業所で、障害者の日常生活や機能訓練などの支援・指導の役割をもちます。

人員基準は生活介護の単位ごとに一人以上と定められており、看護職員と同等の条です。 しかし、看護職員と違い、資格要件がない点が特徴的でしょう。

スタッフは経験者と未経験者のどちらがいい?

障害福祉施設を運営するにあたり、事業主は「経験者と未経験者、どちらを募集・採用すればいいのか」と悩む場合もあります。

今度は、経験者・未経験者それぞれのメリット・デメリットを紹介しますので、スタッフ採用の参考にしてみてください。

経験者の場合

経験者を採用する際の最大のメリットは「即戦力として利用者や施設に対応できる」という点にあります。

生活支援員や職業指導員の仕事は、障害をもつ利用者との直接的なコミュニケーションがメインです。

そのため、障害への理解や知識、接し方をある程度知っている経験者の方が、スムーズに交流することができるでしょう。

一方で、経験がある分、以前の職場でのやり方と比べて、新しい職場のやり方に馴染めない可能性もあります。

また、経験者といっても以前の職場と利用者層が異なる場合は、スタッフとしての経験を活かしきれない場合もあるため、注意が必要です。

未経験者の場合

未経験者の採用で最大のメリットは「施設でのやり方を受け入れる素直さがある」という点にあります。

ときに経験者よりも新しい知識や技術を吸収しやすく、活躍してくれることでしょう。

ただし、経験者のような前知識は乏しいことが多いため、丁寧に一から教育する時間は必要になります。

未経験者であっても介護や福祉に興味のある人が集まるため、相手を思いやる気持ちや人あたりの良さがあれば、経験の有無は特にこだわらなくても良いのではないでしょうか。

スタッフの経験者、未経験者のメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。

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スタッフに資格は必要か

障害福祉施設に配置される生活支援員や職業指導員は、資格要件は特に定められておらず、研修歴や経験も不問で採用することができます。

ただし、普通自動車の運転免許を取得していると、利用者の送迎ができて仕事の幅が広がることでしょう。

また、資格ではないものの、ワードやエクセルなどの簡単なパソコンの操作ができると、利用者の情報管理や指導に役立ちます。

スタッフの採用自体は未経験・無資格から可能なため、教育と実践を通して経験を積んでいきましょう。

優遇されやすい資格

障害福祉施設のスタッフは無資格から採用できますが、有資格が望ましいとされる資格も複数あります。

採用形態によっては資格手当が発生するものの、障害福祉に関する知識をもつスタッフは施設での活躍が大いに期待できます。

そのため、施設の特色に応じて積極的に採用することを検討してみましょう。

①精神保健福祉士

精神保健福祉士は、主に精神障害をもつ人の社会復帰促進に関する援助を行う者です。

障害への専門的知識をもっているため、専門的知識から日常生活の訓練や就労支援・助言ができます。

②介護福祉士

介護福祉士は「介護のプロ」であり、介護が必要な高齢者や障害をもつ人に対する支援に精通しています。

そのため、介護サービスを提供する障害者グループホームや生活介護では、十分な活躍が期待できる資格です。

③社会福祉士

社会福祉士は、高齢者や身体障害者への支援を手厚く行うことができます。

相談業務だけでなく具体的な生活支援が可能であることから、高齢者層の多い施設運営では非常に頼もしい有資格者となることでしょう。

④介護職員実務者研修

介護職員実務者研修は「研修」と名がつきますが介護福祉士の前段階を指し、介護の基礎知識や技術を有しています。

そのため、介護福祉士と同じく介護サービスを提供する施設にて活躍することが可能です。

他にも、⑤行動援護従事者⑥強度行動障害支援者など、障害福祉に特化した資格(研修)もあります。

まとめ

生活支援員や職業指導員といった障害福祉施設のスタッフは、さまざまな場所で活躍することができます。

スタッフの採用に特別な資格要件はありませんが、施設の特色によって有資格者がいることで更にサービスを高めることも可能です。

スタッフの経験の有無について、配置基準上は不問の場合が多いですが、即戦力を求めるなら経験者、馴染みやすさを求めるなら未経験者の採用が望ましいでしょう。

なお、スタッフの仕事の基本は障害をもつ利用者への介助や傾聴です。

専門的な知識や助言ももちろん大切ですが、経験の有無以前にその人の人柄やきちんとコミュニケーションがとれるかどうかも重要なポイントになります。

今回紹介した内容を参考に、他者を思いやれる素敵な人材を確保していきましょう。

参考ページ:
【2021年最新版】生活支援員のなり方・給与・仕事内容・就業場所について調査しました!
(なるほどジョブメドレー job-medley.com)

就労継続支援(A型・B型)事業所を開設するための人員配置基準について
( 大阪・堺市・和泉市・岸和田市・泉佐野市対応の南大阪 障がい福祉サービス事業サポートデスク fukushi-service.com)